僧帽筋(そうぼうきん)とは?場所・位置や英語などを人体解剖図で解説

解剖学-部位解説

はじめに

本記事では「僧帽筋」について詳しく解説します。僧帽筋は、首、肩、背中に広がり、動作や姿勢をサポートする重要な役割を果たしています。「そうぼうきん」と読むこの筋肉は、形状が古い時代の僧侶の帽子に似ており、大きさと上部、中部、下部の3つの部分に特徴があります。また、英語では “Trapezius muscle”、ラテン語では “Musculus trapezius” と呼ばれ、その形状が「台形」を連想させます。本記事を、身体への理解を深めるために役立ててください。

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僧帽筋とは

僧帽筋は、首、肩、背中に広がる大きな筋肉であり、動作や姿勢をサポートする重要な役割を持っています。僧帽筋は動きの安定化、特に首や肩周りの動作において、不可欠な存在です。僧帽筋の名前は、その形状が古い時代の僧侶がかぶっていた帽子、すなわち「僧帽」に似ていることに由来しています。

僧帽筋の読み方

僧帽筋は「そうぼうきん」と読みます。

僧帽筋の特徴

僧帽筋の特徴は、大きさと、三角形の形状をしていて上部、中部、下部の3つに分化している点です。各部分は異なる方向への筋繊維を持ち、様々な動作のサポートを可能にしています。

僧帽筋の場所・位置

人体解剖図によると、僧帽筋は頭部の後ろ、すなわち首の下部から始まり、肩甲骨の上方へ伸びています。中部は肩甲骨の上端に沿って横へ広がり、下部は肩甲骨の内側から背中の中央を通り、腰の近くまで伸びています。広範囲にわたる配置により、僧帽筋は首、肩、背中の多方面にわたる動作に影響を与えています。

僧帽筋の覚え方

形状が僧帽に似ていることから名前がついていることを覚えましょう。また、上から下にかけて3つの部分に分かれていることも重要なポイントです。

僧帽筋の英語・ラテン語

「僧帽筋」は英語で “Trapezius muscle”、ラテン語で “Musculus trapezius” と言います。この名称は、筋肉の形状が幾何学形、特に「台形」を連想させることから名付けられました。

僧帽筋の豆知識

豆知識をご紹介します。

僧帽筋は、ストレスを受けやすい筋肉のひとつであり、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用による不適切な姿勢は、筋肉を過度に緊張させてしまいます。これが、肩こりや首の痛みの原因となることがあります。定期的なストレッチやマッサージを行い、筋肉の緊張を緩和することが重要です。

僧帽筋に関連する組織:頸椎の特徴

頸椎は、脊椎の一部であり、頭を支える役割を果たしています。頸椎は、上部にある頭蓋と下部の胸椎を接続しています。人の頸椎は通常、7つの椎骨から構成され、各椎骨はC1からC7まで番号が付けられています。頸椎は、他の脊椎部位と比べてより細かく動くことが可能で、首の可動範囲を広げています。

特に、頸椎と僧帽筋の関係は深く、僧帽筋は頸椎に起始し、肩甲骨に至る大きな筋肉です。僧帽筋は、首や肩の動きをサポートし、頭の姿勢を保持する役割を果たしており、頸椎が健康でないと僧帽筋にも影響が及ぶことがあります。

僧帽筋に関連する組織:頸椎の場所・位置

頸椎は、頭の下側から胸の上部にかけて位置しています。最上部の椎骨(C1)は「アトラス」と呼ばれ、頭蓋を支える円盤形の構造をしています。次の椎骨(C2)は「アクシス」と称され、アトラスと組み合わさって頭を左右に回転させる機能を持っています。このような特殊な構造により、頭を多方向に動かすことができます。

僧帽筋に関連する組織:頸椎の豆知識

頸椎は、可動域が広いため、怪我をしやすい部分です。交通事故に遭った時に起きるむち打ち症は、首の骨が急に前後に大きく動いた結果発生します。また、デスクワークやスマートフォンを長時間使うことで、不自然な姿勢を保ち続けると、首の骨への負荷が増えます。そのため、こまめにストレッチをしたり適度な運動をしたりして、首の骨と僧帽筋、つまり背中の筋肉を健康に保つことが大切です。

首の骨と僧帽筋は密接に関係しています。例えば、首の骨のトラブルが僧帽筋に痛みや緊張を引き起こすこともありますし、逆に僧帽筋が過度に緊張すると、首の骨に負担をかけ、椎間板ヘルニアのような症状を引き起こすこともあります。首の骨や僧帽筋のトラブルを防ぐためには、普段から正しい姿勢を心がけ、定期的に筋肉をリラックスさせることが効果的です。

僧帽筋のクイズ

Q: 僧帽筋は体のどの部分にありますか?

A: 首、肩、背中

まとめ

今回は「僧帽筋」の場所・位置や覚え方、英語・ラテン語表記を解説しました。

いかがでしたでしょうか?

この記事を読んで解剖学への理解が深まったら嬉しいです。

学習は終わりがない長い道のりですが、皆さんの成功を心から祈っています。これからも一緒に学び、国家試験に向けて励みましょう!

ぜひ、次回のブログもお楽しみに。

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