ハムストリングス(はむすとりんぐす)とは?場所・位置や英語などを人体解剖図で解説

解剖学-部位解説

はじめに

本記事では「ハムストリングス」について詳しく解説します。

ハムストリングスは膝を曲げる働きを持つ筋肉群で、内側ハムストリングス(半腱様筋、半膜様筋)と外側ハムストリングス(大腿二頭筋)から構成されています。スポーツ選手や運動をよく行う人が痛めやすく、適切なケアやトレーニングで筋力や柔軟性を維持することが重要です。本記事を、身体への理解を深めるために役立ててください。

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ハムストリングスとは

ハムストリングスは、足の動き、特に膝を曲げる働きをする筋肉群の総称です。スポーツ選手や運動をよく行う人が痛めやすい部分としても知られています。主に半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋の3つの筋肉から構成されており、膝関節の屈曲と股関節の伸展を行います。

ハムストリングスの読み方

ハムストリングスの読み方は、「はむすとりんぐす」です。この言葉は英語から来ており、日本語でもそのまま「ハムストリングス」と表記されます。

ハムストリングスの特徴

膝関節周辺に位置するハムストリングスは、膝を曲げる際に働きます。これらの筋肉は、太ももの裏側にあるため、「太ももの裏筋」とも呼ばれます。ハムストリングスは内側と外側に分かれており、それぞれ異なる筋肉が含まれています。スポーツや運動でよく使われる筋肉であり、特に走る、ジャンプする、蹴るなどの動作を行う際に重要な役割を果たしています。

ハムストリングスの場所・位置

ハムストリングスは、太ももの裏側に位置しています。内側には半腱様筋と半膜様筋があり、これら二つの筋肉を内側ハムストリングと呼びます。外側には、大腿二頭筋があり、これを外側ハムストリングスと呼びます。足を曲げた際に膝の裏側を触ると、膝の内側と外側の筋肉が感じられます。これらがハムストリングスに含まれる筋肉です。3つの筋肉(半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋)は、大腿骨の後ろ側、お尻の下からひざの裏にかけて位置しており、お尻の骨の周囲から始まり、ひざの裏の脛骨や腓骨に繋がっています。

ハムストリングスの覚え方

膝関節周辺の筋肉を実際に確認してみましょう。太ももの裏側に位置している筋肉群が、膝の内側と外側に分かれています。内側が半腱様筋と半膜様筋(内側ハムストリングス)で、外側が大腿二頭筋(外側ハムストリングス)です。足を曲げた状態で膝の裏側を触り、筋肉が触れる場所を確認することで、ハムストリングスの位置を感じることができます。また、ハムストリングスの名前は、ハムを作る際、肉をぶらさげるためにハムストリングスの腱が使われたことに由来しています。

ハムストリングスの英語・ラテン語

ハムストリングスの英語は、「Hamstrings」(ハムストリングス)です。また、ハムストリングスに含まれる各筋肉のラテン語名は以下の通りです。

• 半腱様筋:Musculus semitendinosus(ムスクルス・セミテンディノーサス)

• 半膜様筋:Musculus semimembranosus(ムスクルス・セミメンブラノーサス)

• 大腿二頭筋:Musculus biceps femoris(ムスクルス・ビセプス・フェモリス)

ハムストリングスの豆知識

豆知識をご紹介します。

ハムストリングスは、スポーツ選手や運動を盛んにする人が痛めやすい筋肉でもあります。特にランニングやジャンプなどの動作が多いスポーツでは、ハムストリングスのケアが重要です。ストレッチやマッサージによって筋肉の柔軟性を維持し、怪我を予防しましょう。

また、ハムストリングスの強度が不足していると、膝関節に負担がかかり、膝の怪我につながることがあります。適切なトレーニングを行い、筋力を向上させることで、膝を保護し、全身のバランスを整えることができます。

さらに、ハムストリングスと対となる大腿前部の筋肉(大腿四頭筋)とのバランスが重要で、どちらか一方だけが強いと、ひざや股関節の負担が増し、怪我につながりやすくなります。バランスよく筋力を鍛えることが大切です。

ハムストリングスに関連する組織:大腿二頭筋の特徴

大腿二頭筋は、ハムストリングスの筋群の中で最も大きな筋肉です。この筋肉は、主に膝関節の屈曲と大腿部の外転・内旋に関与しています。また、大腿二頭筋は、骨盤の後屈や骨盤安定化にも貢献しており、正しい姿勢を保つ上で重要な役割を果たします。

ハムストリングスに関連する組織:大腿二頭筋の場所・位置

大腿二頭筋は、太ももの後面に位置しており、筋肉の大部分が膝関節の後ろを覆っています。大腿二頭筋は、半膜様筋や半腱様筋などの他のハムストリングスの筋肉と隣接しており、これらの筋肉と協力して、膝関節の屈曲、骨盤の後屈、および骨盤の安定に関与します。

大腿二頭筋は、その名前の通り二つの頭部から成り立っています。これらの二つの部分は、長頭と短頭と呼ばれ、それぞれ異なる起始点と機能を持っています。長頭は、坐骨の部分から始まり、短頭は大腿骨の後面から始まります。両者の頭部は、膝関節の近くで結合し、膝窩靭帯を介して脛骨に付着します。

ハムストリングスに関連する組織:大腿二頭筋の豆知識

豆知識を紹介します。

• ハムストリングスの筋肉は、疲労や負荷によって損傷しやすいため、適切なウォームアップやストレッチが重要です。特に大腿二頭筋は、筋肉の怪我や肉離れのリスクが高いため、注意が必要です。

• 大腿二頭筋は、スクワットやランジなどの下半身エクササイズにおいて重要な役割を果たします。これらのエクササイズを正しく実施することで、大腿二頭筋の力と柔軟性、持久力が向上します。

• 大腿二頭筋の筋力不足は、膝関節や骨盤のバランスの乱れを引き起こす可能性があります。バランスの良い筋力トレーニングやストレッチで、関節の安定性を維持することが重要です。

• 大腿二頭筋は、瞬発力を必要とする動作で特に重要です。サッカーやラグビー、陸上競技の選手は、大腿二頭筋の力を鍛えるトレーニングを積極的に行うことで、怪我やパフォーマンス低下を防ぐことができます。

ハムストリングスのクイズ

Q:ハムストリングスは、どのような働きを持つ筋肉群ですか?

A:足を動かし、膝を曲げる働きを持つ筋肉群です。

Q:ハムストリングスに含まれる3つの筋肉を答えてください。

A:半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋

Q:ハムストリングスの名前の由来は何ですか?

A:ハムを作るときに肉をぶらさげるためにハムストリングスの腱が使われたことに由来しています。

まとめ

今回は「ハムストリングス」の場所・位置や覚え方、英語・ラテン語表記を解説しました。

いかがでしたでしょうか?

この記事を読んで解剖学への理解が深まったら嬉しいです。

学習は終わりがない長い道のりですが、皆さんの成功を心から祈っています。これからも一緒に学び、国家試験に向けて励みましょう!

ぜひ、次回のブログもお楽しみに。

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