脊髄神経(せきずいしんけい)とは?場所・位置や英語などを人体解剖図で解説

解剖学-部位解説

はじめに

本記事では「脊髄神経」について詳しく解説します。

脊髄神経は体の中枢神経系の一部であり、全身の感覚情報や運動指令を伝達する役割を担っています。脊髄神経は脊髄を通り、末梢神経へ繋がり、脊椎骨の穴を通っています。また、脊髄神経と関連する脊髄神経節は感覚神経細胞の組織として機能し、怪我や炎症が起きた際、免疫反応を起こす役割を持っています。本記事を、身体への理解を深めるために役立ててください。

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脊髄神経とは

脊髄神経は、体の中枢神経系を構成している神経の一部であり、感覚機能や運動能力に重要な役割を果たしています。この神経は、脊髄の中を通って脳と全身の神経とつながっており、全身に情報伝達をしています。

脊髄神経の読み方

脊髄神経は、「せきずいしんけい」と読みます。英語では、spinal nerveと言います。

脊髄神経の特徴

脊髄神経は、全身への感覚情報の伝達と筋肉への運動指令の伝達をします。感覚情報は、皮膚や内臓等からの刺激によって発生し、脊髄神経を通って脳へ送られます。また、運動指令は、脳から筋肉へ伝達されることにより、筋肉が収縮し動作を行います。

脊髄神経の場所・位置

脊髄神経は、脊椎骨にある穴を通っています。太さは親指と同程度で、脳から首、腰のあたりまで通り、そこから両側の末梢神経と接続し、脳からの命令を手や足に伝達しています。人体解剖図を見ると、脊髄神経が脊椎骨の中程に位置していることがわかります。

脊髄神経の覚え方

脊髄神経の覚え方には、次のようなポイントが挙げられます。

1. 脊椎骨にある穴を通っている神経である

2. 親指と同程度の太さである

3. 脊髄神経が脊髄の中を通り、末梢神経へ繋がる

脊髄神経の英語・ラテン語

脊髄神経は、英語では spinal nerveと言います。また、ラテン語ではnervus spinalisと表現されます。

脊髄神経の豆知識

豆知識をご紹介します。

1. 脊髄神経は31対あり、首や胸、腰、仙骨、尾骨にそれぞれ数対ずつ存在しています。

2. 脊髄神経には、前根(モーター神経)と後根(センサリーニューロン)があります。前根は筋肉への運動指令を伝える役割を担っており、後根は感覚情報を脳へ伝える役割を担っています。

3. 脊髄神経は、損傷すると全身に影響が及びます。そのため、脊髄神経を損傷しないようにすることが重要です。

以上のように、脊髄神経は私たちの体の中枢神経系を構成し、感覚情報や運動指令の伝達に不可欠な役割を果たしています。人体解剖図を用いて脊髄神経の位置や特徴を把握することで、その重要性を理解することができます。

脊髄神経に関連する組織:脊髄神経節の特徴

脊髄神経節は、脊髄から出ている神経が末梢神経系に分岐する前の位置にあり、感覚神経細胞の細胞体を含んでいます。これらの細胞体は、周囲の組織からの情報を感知し、それを伝達する役割を果たしています。脊髄神経節には、一般的に感覚ニューロンが多く存在し、皮膚や筋肉などからの感覚情報を脊髄に伝えます。また、脊髄神経節内の神経細胞は、痛みや炎症に対応する免疫細胞と相互作用します。これにより、損傷や炎症が生じた際に、免疫反応が起こります。

脊髄神経に関連する組織:脊髄神経節の場所・位置

脊髄神経節の場所は、椎骨間にあります。椎骨は脊柱を構成する骨の一部です。具体的には、脊髄神経節は椎間孔と呼ばれる椎骨間に位置しています。椎間孔は、椎骨と椎骨の間に存在し、脊髄神経節や血管、リンパ管を通すための穴のような空間です。

人体の脊柱は頸椎、胸椎、腰椎、仙椎、尾椎という5つの領域に分けられるため、それぞれの領域に脊髄神経節が存在しています。例えば、頸椎には7つの椎骨があり、それぞれの椎骨間に脊髄神経節があるため、頸椎には合計7つの脊髄神経節が存在します。

脊髄神経に関連する組織:脊髄神経節の豆知識

豆知識を紹介します。

1. 脊髄神経節は、神経細胞体を保護する構造、「サテライト細胞」に囲まれています。サテライト細胞は、神経細胞に栄養素を供給し、体の他の組織と区別された環境で存在できるようにしています。

2. 脊髄神経節は、病原体が侵入しやすい場所とされています。これは、脊髄神経節が体の外部と接続しているためで、ウイルスが感染した場合、神経細胞を介して脊髄や脳に感染が広がります。

3. 脊髄神経節の疾患や障害は、感覚異常、疼痛、運動障害など様々な症状を引き起こすことがあります。例えば、帯状疱疹ウイルスが脊髄神経節に感染すると、痛みや皮膚の疱疹を引き起こす帯状疱疹が発症します。

このように、脊髄神経節は感覚神経の組織として重要な役割を担っており、人体の感覚伝達に不可欠です。また、脊髄神経節は様々な疾患が関連し、これまで述べたように神経系に大きな影響を与えるため、脊髄神経節の研究と理解は臨床医学の重要なテーマとなっています。

脊髄神経のクイズ

Q: 脊髄神経は、脊椎骨の中程に位置しているとされていますが、どこを通っていますか?

A: 脊椎骨にある穴を通っている

Q: 感覚情報と運動指令はどのように伝達されますか?

A: 感覚情報は、皮膚や内臓等からの刺激によって発生し、脊髄神経を通って脳へ送られます。運動指令は、脳から筋肉へ伝達されることにより、筋肉が収縮し動作を行います。

Q: 脊髄神経を損傷すると、どのような影響があるとされていますか?

A: 脊髄神経の損傷は全身に影響が及び、感覚障害、運動障害、自律神経障害の原因となりえます。

まとめ

今回は「脊髄神経」の場所・位置や覚え方、英語・ラテン語表記を解説しました。

いかがでしたでしょうか?

この記事を読んで解剖学への理解が深まったら嬉しいです。

学習は終わりがない長い道のりですが、皆さんの成功を心から祈っています。これからも一緒に学び、国家試験に向けて励みましょう!

ぜひ、次回のブログもお楽しみに。

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